サンプリングが低い状態では、高い確率でレンダー結果にノイズが発生する原因となります。

 

作業中の画像にノイズが発生している場合、以下のステップバイステップのガイドが解決の助けとなってくれるでしょう。

 

サンプル値を上げる際の良い大まかなやり方としては、まず値を二倍にし、リファレンスと比較してクオリティが許容範囲になった所で、状況に応じて徐々に値を減らしていきます。

  1.  最初は常に、レンダーパス、ライト、シェーダー、ボリュームは3Delightデフォルトのサンプリング設定のままで画像をレンダリングして下さい。
    理想としては、主なシェーディングコンポーネント(Image Layers / AOVs)をレンダリングして、どれがノイズの発生源なのかを特定します。(以下の「ヒント」を参照のこと)

  2.  3Dモーションブラー、3D被写界深度(DOF)のどちらか、もしくは両方が必要ですか?(ヒント:アルファチャンネルを見ると、より大きなピクセルサンプリングが必要かどうか簡単に判断することができます。)

→ まず、レンダー設定のQualityグループ内で、 Motion Blur Depth of Field のどちらか、もしくは両方をオンにします。ほとんどの場合、ピクセルサンプリング(Quality: Sampling)をデフォルト値(3×3) からより高い値に上げる必要があります。

激しいモーションブラーもしくは被写界深度を使用するカットの場合、 6×6~12×12 が適当な値ですが、それ以上が必要になることもあります。

ピクセルサンプリングを上げることで、エッジのエイリアシングも自動的に解決されます。

 

 

3Delightはプロダクション用途のためにデザインされたもので、他のレンダリングエンジンと異なり、独自の効率的なサンプリングにより、ピクセルサンプル数を高くしても、レンダー時間が急激に増大することはありません。

そのため、画像の重要な効果である3DモーションブラーやDOFを、クオリティが伴わないコンポジット段階での追加効果としてではなく、きちんとレンダリングされることを強くお奨めします。3DモーションブラーやDOFを一緒にレンダーする判断は、事前にハッキリとさせておくべきです。このガイドを読んで頂くことで、そのような効果を効率的にレンダリングすることが確約されたピクセルサンプル数に基づき、サンプリングを最適化できるようになるでしょう。

 

 

  1.  まだGIノイズがありますか?(ヒント:Indirect Illuminationレイヤーを確認しましょう。)

 

→レンダー設定でQuality: Indirect Illuminationサンプル数(デフォルト値:64)を上げてみましょう。

 

  1.  まだエリアライトの直接反射(通常鏡面反射のあるオブジェクトの表面に見受けられます)、もしくはエリアライトからの影(ソフトシャドウ)にノイズがありますか?(ヒント:Specularレイヤーと Diffuseレイヤーをそれぞれ確認しましょう。)

 

→レンダー設定でQuality: Indirect Illumination エリアライトサンプル 数(デフォルト値:16)を上げてみましょう。

 

  1.  まだ反射もしくは屈折ノイズがありますか?(ヒント:ReflectionレイヤーとRefractionレイヤーをそれぞれ確認しましょう。)

 

→ノイズの見つかった( 3Delight Materialのような)各オブジェクトのマテリアル内の、ローカルの反射もしくは屈折のサンプル数を上げてみましょう。3Delightでは、サンプルは使用される最大のサンプル数で計算されるため、

より大きな値があった場合にはそちらが使用されます。3Delight material のIndirect Specularサンプルのデフォルト値は32です。

 

  1.  レイトレースでのサブサーフェススキャタリングを使用しており、まだサブサーフェス ノイズがありますか?(ヒント:各サブサーフェスレイヤーを確認しましょう。)

 

→使用しているマテリアルのローカルの サブサーフェス サンプル数を上げてみましょう。3Delight for Mayaにバンドルされている 3DelightMaterial 3DelightSkinのどちらでも、サブサーフェス サンプル数をローカルで調整することができます。

 

  1.  ボリューム(例:フルイド、ボリュームパーティクル、Bifrost、openvdb)を使用しており、まだDirect、もしくはIndirect ボリュームノイズがありますか?(ヒント:…)

 

→Maya Fluidの場合:Maya上の次の手順で値を上げましょう。fluidShape > Shading Quality > Quality

→ボリュームパーティクルの場合:…coming soon

→Bifrostの場合:…coming soon

→OpenVDBボリュームの場合:…coming soon

 

※ 本項の翻訳にあたり、Polygon Pictures Inc.様のご協力に感謝致します。

  • No labels
Write a comment…